人体の各臓器や組織は相互に影響し合う

整体概念の「整体」は世の中の全てのものに関連性があるという考え方で
自然からの影響を受ける体と体の各臓腑は影響し合う考えがありますが、
今日はその続きで「人体の各臓器や組織は相互に影響し合う」についてご紹介します。

人体の各臓器や組織は相互に影響し合う関係では、協調と制限の関係が含まれます。
体の五臓(肝・心・脾・肺・腎)と六腑(胆、小腸、胃、大腸、膀胱)は、
それぞれが単独で機能しているのではなく、
それぞれが相互に協調しながら、また相互に制限しあっています。

正常な健康状態は、この相互に影響しあうことで保たれています。
協調しあう関係では例えば、肺は腎と協力しあう関係があり
肺の病が長期間にわたると腎に影響が及びます。

制限しあう関係では例えば、正常では肺は肝の上昇の力を制限しますが、
肺気が弱い場合は肝気が上に上がりすぎて激しい咳や頭痛などの病気をひき起こします。

これらの概念を学ぶことで1つの臓器の働きが乱れれば、この臓器の機能が低下するだけでなく、
他の臓器に悪い影響を及ぼすことがわかります。

病気を診察する場合、一つの症状に囚われるのではなく、
症状を招いた自然を含む環境の変化、機能が損なわれた臓はどれか、
またそれに伴い関連する臓腑に影響が及んでいるかなどなど、病気全体を捉え
病気の病因病理を判断してから適切な方剤を選択します。

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