脾気虚 vs. 胃気虚

先日テレビで行われた「アイス総選挙」。
13社644商品の中から人気NO.1を選ぶ番組で、国内にこんなに多くの商品があるとは驚きました。
関東地方も30℃超えの厳しい暑さで食欲もいまひとつ、涼を求めてついつい手が伸びてしまいます。
さて、暑いこの時期になると脾胃に関する症状の訴えが多くなります。
アイスクリームを食べるとお腹を壊す人、食欲がない、泄瀉、或いは軟便が続く、腹部が張ってすっきりしない、むかむかする、夏ばてになる人がいれば、ならない人がいるのは何故でしょうか。
夏ばての主な原因は胃気虚と脾気虚です。
中医学では脾胃の生理機能、原因、病理変化、病理の発展なども学びます。
原因が同じようでも病理変化が異なれば、治療方法も異なります。
日常的に尋ねることが多い食欲に関する問診。
問診しても整理整頓ができなければ、何にもなりませんね。
しっかり区別がつけられるようになりましょう。
一部をご紹介します。

脾気虚 胃気虚
生理機能 運化を主る、昇清、統血を主る 水穀の海、胃気は降りて和
原因 ① 飲食による内傷で痱の運化機能が傷つけられる
② 禀賦虚弱体質
③ 久病による消耗
④ 労倦過度
① 継続的な飲食不節による胃気損傷
② 禀賦素虚によって胃気虚が発生する
③ 久病で元気が回復しない
病理変化 ①運化機能が失調:納食不化、口淡無味・味覚異常
②昇清作用が減退:上部では頭目眩暈、中焦では腹部の膨満感、下焦では便溏泄瀉
③気血生化の不足:全身倦怠、短気、顔色が萎黄
④統血作用を失う:皮下出血、便血、尿血などの出血症状が生じる
⑤中気下陥:胃下垂、腎下垂、子宮脱、脱肛など内臓下垂の症状、久泄
①飲食の受納と水穀の腐熟が失調:飲食物の受納や水穀を腐熟する機能が失調し、少食、飲食無味
②胃気和降が失調:脘腹脹満や隠痛が現れ、ひどい場合は、胃気上逆して噯気、悪心、嘔吐、呃逆

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です