湿熱蘊脾

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今回は「湿熱蘊脾」について少しご紹介します。

湿熱蘊脾とは、脾失運化により水湿停滞が発生し、水湿が化熱して湿熱となり、
脾に鬱蒸する証候を指し、中焦湿熱証、湿熱蘊脾証ともいいます。

湿熱蘊脾をひき起す原因は主に二つあります。

1. 外部から湿熱の邪を感受した。

2. 美食や酒、乳製品などの過食によって徐々に湿が生じ、化熱して湿熱となった。


臨床では、腹部の痞悶、納呆や嘔悪、便溏や尿黄、肢体困重、
面目や肌膚が黄色くなり、その色がミカンのように鮮明で、
皮膚が痒い、身熱が高かったり低かったりして、汗が出ても熱が治まらない、
舌紅、黄膩苔、濡数脈などを呈し、
黄疸、汗証、腹脹、口糜、泄瀉などの疾病に見られます。


治療は、黄疸には甘露消毒飲、茵蔯五苓散を、汗証には三仁湯、腹脹には四逆散合茵蔯蒿湯、
泄瀉には葛根黄芩黄連湯などが代表方剤として用いられます。

中医学アカデミーでは、湿熱蘊脾の治療方剤に関する資料以外にも、
このような内容をデーターベースに蓄積し、必要に応じて受講生に提供しています。


目的は一つの証候の意味を理解することで、
病名及び治療方剤が関係する情報を捉え中医学の勉強に役立つからです。

このように中医学の専門用語を深く理解することができれば、
臨床での中医学の応用に大いに役立つと考えています。

中医学アカデミーは生徒さんの更なる成長のために、引き続き努力してまいります。