中医学の勉強 腎精/高齢者の免疫力と集中力

高齢者がインターネットを利用してワクチン接種の
予約ができないというニュースが報道されています。
不慣れなことをやる前から拒否してしまう傾向は
誰にもありますが、中医学から見ると少し心配になります。

中医学では、高齢者の体質の特徴の一つに腎精の不足があります。
腎精は腎中の精気です。
腎中の精気は両親から受継いだものと誕生後に飲食物から
貰うものが含まれ、腎中に蓄えられています。

精気は内臓の機能と免疫に働くためのエネルギーであり、
30代を過ぎると精気は加齢と共に減少するコースに入ります。
精気がなくなると、生命の終焉を迎えます。

精気が少なくなることにより、色々な働きが低下していきます。
例えば、精力の低下、消化力の低下、排泄の働き、免疫力が低下し、
その他に集中力が不足したり新しいことに興味がわかないなども
精気の不足といえます。

精気は主に腎に貯蔵しているので、腎精の不足は全身の精気が
不足することになっていると理解して良いです。

高齢者の元気や免疫力を高めるためには、
腎精を補うことが不可欠ということになります。

精気は陰と陽に分けられ、陰に属する精気を腎陰
陽に属する精気を腎陽といいます。
腎陰の不足は腎陰虚、腎陽の不足は腎陽虚です。

国際中医師なら腎精を補うために、必ず腎陰虚か
腎陽虚を明確にし、その手段は問診と望診です。
腎陰虚の方に補腎陽の漢方薬を投与してはならないですし
逆も同じです。

国際中医師試験