中医学の勉強 気虚による発熱

発熱とは、体温の上昇或いは体が火照るという感覚を指します。

中医学で発熱、主に外感発熱と内傷発熱に分けられ
気虚発熱は内傷発熱に属し、気虚による発熱です。

臨床では、長期にわたって微熱があり、労働や疲労によって
熱が高くなったり高熱が退かなくなり、少気や自汗、
倦怠や乏力(力が出ない)なが現れます。

気虚発熱の病理特徴は、脾気の虚損です。
脾気が虚損して、脾の清陽を昇発させる力がなく
陽気が正常に昇発して散布されず肌表に鬱するため発熱に至ります。

治療方法は脾気を補いながら、脾の清陽の上昇を助けます。
代表の治療方剤は補中益気湯です。

補中益気湯に配合される人参と黄耆は脾気を補い、
升麻と柴胡は黄耆と配合して脾の清陽の上昇を助けます。
この配合の技の一つは黄耆と升麻、柴胡の配合割合にあります。

また、清陽の上昇の故障が進むことにより臓器の下垂
めまい、耳鳴り、難聴、視力の低下、喉の乾き、排尿不利
便秘、下利などの症状が見られます。

これらの病気の治療は気虚発熱に類似していますが
異なる部分がかなりあります。

このような複雑な臨床変化に対応するために、脾気の働き
清陽の上昇、鬱熱の意味、肝脾の関係、脾腎の関係
生薬の配合などの勉強が不可欠だと考えられます。

中医学の活用