いっぱい食べて元気になろう?栄養剤を効率よく摂取するには「脾胃」の働きが大切

食事から摂取する栄養素は、人間の健康にとって重要であることは誰もが知っています。

栄養知識の観点からすると、栄養のバランスを考慮し
栄養を多く取れば取るほど体に良いだろうと考えられています。

元気がなければ、「良い栄養剤がある」とか
「いっぱい食べて元気になろう」と
声をかけるのも、口に入れさえすれば元気になるという思いがあるからです。

しかし、本当にそうでしょうか。

元気がない人は、「食べられない」、「食べたくない」
無理には食べられないのです。

中医学では、食物から栄養素を吸収して利用できる条件は、
脾胃機能の正常化であると考えています。

脾の機能の主な部分は、食物の栄養素を抽出し、それを人体に必要な栄養に
変えることで、これを水穀精微と呼んでいます。

この見方は現代医学に似ており、栄養素の吸収は消化酵素(膵臓や小腸などから)
胆汁、細胞の受容体などの働きに依存しています。

消化吸収という働きが故障すると、食物の栄養分(水穀精気)が老廃物になり、
やがて老廃物は取り除かれずに邪気(湿気、痰、食べ物のよどみ、湿気など)に変化し
体に害を及ぼします。

したがって、栄養剤を摂取して良い効果を得るかまたはマイナスの効果になるかは、
主に脾胃の機能が正常かどうかによって異なりますし
脾胃の働きが正常でなければ、食事も消化吸収されません。

元気がないからといって安易に栄養剤に頼るのではなく
脾胃の機能を調節する漢方薬を使用することをお勧めします。

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