挟痰とは?

先日のブログで挟痰証について紹介しましたが
挟痰とはどんな意味ですかとお尋ねがありました。

挟痰は、もともと何らかの病理があり、そこに「痰」が加わって
更に病気が発生した状態を指し、
病状が複雑になります。

前回のブログでは、痰の生成と痰の特徴などを説明しましたので痰が生じる原因を紹介します。
痰は痰飲とも言い、痰飲とは、体内の水液を輸布運化する働きが失調し、
身体の一部に停滞する病証で、痰飲の治療は複雑で治療が難しい病症のひとつです。

「痰」を古くは「淡」と書きましたが、淡は澹と同じ意味で水が少しずつ流動する様子を指します。
また飲も水を表すので、痰飲を「淡飲」とか「流飲」ともいいますが、
痰は、濃厚な性質の水液が凝結し、臓腑、経絡、組織の間に停留して起きた病証で
飲は、水っぽい水液が、臓腑や組織の間に停留して現れる病証を指し、
多くは区別しにくいので「痰飲」と呼びます。

<主な原因>
①寒湿を感受する。
②飲食が不適切である。
③過剰な労働や房労など。

<病理特徴>
肺・脾・腎の気化機能が失調し、水穀精微を全身に輸送することができず、
津液が停積して痰飲に変化したものなので
痰飲内停の臨床特徴は、口渇、熱いお湯を好み、
飲む量が少ない、飲んでも直ちに吐き出す。胃腸でポチャポチャと水の音がし
頭暈や目眩を伴います。

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