NHKスペシャル「DNAスイッチ」で体には数えきれない「DNAスイッチ」があり、
このスイッチをONにするかOFFにするかによって遺伝子の働きが変わり、
体質や病気にかかるなど様々な影響を与えるということを紹介していました。
DNAスイッチという概念は個人さをも証明するひつとの理論だと考えられます。
中医学では病気の診断と治療を行う際、個人差を認めて
その差を大きく実と虚、寒と熱、表と裏に分け
更に細かく病気の部位がどこか、
その程度はどこへ進んでいるかなどを分類する作業を行います。
分類した病気は、症状の特徴と随伴症状によって病気の状態が判断され、
この病気のみに合わせて処方を組み立て治療を行います。
これらの作業を弁証論治といいます。
数多く存在するDNAスイッチがバランスを取らずに
ONになったりOFFになることで体質の変化や病気の発生に関与する…、
最古の医学である中医学の思考と最先端の遺伝子レベルによる
DNAスイッチの考え方は似ているように感じます。
中医学の思考の基本では、「平衡」を重要と考えています。
中医学は発病した際に現れる症状の特徴を分類して、
病気の性質、部位などを察知し治療薬を選び
同時に更に発病するであろう臓腑を予測し発病に至らないための予防を施します。
生活環境に適応するために我々の体の中のDNAスイッチは、
ONとOFFの間でバランスがあるのではと推測しています。
科学の進歩により中医学の理論が証明され、中医学理論がDNAスイッチの操作方法などに
貢献できるようになれば更に多くの貢献に繋がるのではと期待が膨らみます。
参考記事:NHKスペシャル: https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_972.html