ようやく関東地方に梅雨明けが宣言されました。
これまでの長雨が嘘のように一転して強烈な暑さに見舞われています。
テレビでは毎年のことながら、水分補給と冷房、無理をしないようにとアナウンスしています。
でも「そんなに水を飲めない」と、感じている方も少なくありません。
中医学では、猛暑から体を守る考え方として忘れてはいけない二つの基本があります。
1. 猛暑の性質:猛暑は湿気を伴い、体の「元気」と「水」を大量に傷耗します。
2. 個々の体質:「元気」が不足している冷えや浮腫と、
「水」が不足しているほてりや寝汗の体質では対応方法は異なります。
「元気」とは、「皆さんお元気ですか~」で使う意味と中医学の元気は意味が異なります。
中医学でいう元気は、腎の陽気で作られ生命の原動力で生命を維持するために最も基本的な物質です。
これが不足すると冷え、疲れやすい、腰がだるい、頻尿などの症状が常に見られ、
酷い場合は、体の水を汚すことになります。
このような体質の方が多めに水を飲むと、返って体の水の処理力が低下させる恐れがあり、
特に冷たい飲料水は体の不調を招きやすくなります。
むしろ、まずは腎の陽気を補いながら、水の処理力を高める漢方薬の服用が猛暑の防御に役立ちます。
あまり水分を欲しがらない時は、水の処理能力が弱まっているかもしれません。
一方、水が不足する陰虚でほてりや寝汗が生じやすい場合は、体内の有益な水が不足し、
不要な熱が多く熱が余っている体質です。
体の水を処理する臓器は主に肺、腎ですが、
肺の水が不足すると、皮膚の乾燥、空咳などが現れ、腎の水が不足すると腰がだるい、
尿が黄色、喉の乾きなどがみられます。
対応方法として、体の水を漢方薬で補い、少し多めにお水を飲んでもよいタイプです。
結局、猛暑の対応は一律ではなく、体質により異なる方法で対応すべきだと考えて頂きたいです。
そのために、国際中医師のところで相談し
ご自分の体に相応しい漢方薬を選んで頂くことをお勧めします