中国最古の医学書である黄帝内経には、加齢に伴う変化を具体的に表示されており、
男性は8の倍数で女性は7の倍数で変化するとされています。
それによると男性は48歳、女性は42歳で白髪が増え始めると記されており、
精気の現象と共に老化の様子が次第に色濃くなってきます。
加齢と共に変化するのは自然なことですが、最近は若い方に白髪が多くみられます。
若い方は精気もたっぷりあるはずなのになぜでしょうか。
中医学ではまず、先天的に腎の働きが弱い方で何らかの原因で
肝腎陰虚になる、また後天的な原因として血虚や肝鬱になることで
白髪が増えると考えています。
血虚は、飲食の不摂生の他にスマホやパソコンなどの利用で
目を酷使すると血の消耗が激しくなります。
このような状態を血虚といい、血虚になると各粘膜や組織に栄養が行きわたらなくなります。
また、ストレスによって肝の疏泄機能が損なわれると若白髪の原因のひとつになります。
治療として肝腎陰虚の白髪に杞菊地黄丸、血虚の白髪には四物湯、
肝鬱には加味逍遙散などの加減を用います。
漢方薬の他に生活習慣を見直すことも大切です。
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