自分の中医学レベルはどの程度(6)

中国には古くから「為医者認症是基本功」という言葉があります。
中医師は、「症状を認識することが技量の基本となる」という意味です。

例えば、「噯腐」という症状があります。
噯腐は胃中の腐臭が口から排出される症状で
文字通り腐ったような臭いのげっぷを指し
胃気虚弱、肝気鬱血、肝胃不和、食滞などによって生じます。

中医臨床でゲップの症状を訴える患者を診る場合
頭の中では、問診すべき内容やその内容からげっぷが起きた原因などを
判断し治療方剤をひきだし、更には加減なども考慮していきます。
これが、中医師による技量に繋がります。

ゲップをひき起こすいくつかの原因を例に方剤を紹介します。
胃気虚弱の場合、四君子湯に加減して治療を行います。
肝気鬱結なら左金丸を加減して治療を行います。
肝胃不和なら、四逆散を加減して治療を行います。

症状の意味、症状の裏に潜んでいる病理特徴を全部判断し
適切な処方で治療を行うことは、弁証論治が
できているといっても良いと考えています。

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