前回、舌象について「膩苔=湿邪」と理解するのは、
理解の程度が不十分であると少し触れました。
何故不十分かというと、診断学の四診についての学習と
中医内科学の関連内容を更に頭に入れておくことが
臨床での診断ミスを防ぐことにつながるからです。
舌色について、赤色=熱、白色=寒
症状でいえば寒気=寒邪がある、疲れやすい=虚証
視力の低下=肝腎不足など、基本的はことを覚えます。
方剤の場合はイライラしてため息が多いなら逍遙散
食欲不振なら六君子湯、足腰が冷えて腰痛なら八味地黄丸
腹痛なら小建中湯などの程度を理解していれば
初段階の中医学レベルといえます。
病気の経過などによって現病歴の病状も変化していきますので
その変化を見逃さず、多角的に診ることでレベルを一段階引き上げることができます。