中医基礎理論では、各臓腑の働きを学びますが、
肺の働きの一つ「肺は皮毛に生ず」を紹介します。
皮毛は呼吸器系の粘膜、皮膚、汗腺、うぶ毛、身体の表面を覆う部分を指し、
また、脾気を源に水穀精微から化生した衛気は皮毛を温め
津液は皮毛を潤すことで外邪の侵入を防ぎます。
肺から皮毛に津液と衛気が送られることを、「肺は皮毛に生ず」と言います。
肺の生理機能が正常ならば皮膚は緻密でつやがあり、
外邪の侵襲を防ぐので、皮膚病にならず病気に罹り難くくなります。
肺気が弱まり衛気が体表部に行きわたらなくなると
皮毛の生理機能は弱まり病を発症します。
肺の場合は、肺だけではなく皮膚にも病気が現れやすくなり
例えば、皮膚が乾燥し艶がみられず痒みや湿疹、また皺が多くなるなどがみられます。
特に皮毛の老化は皮膚の乾燥や毛髪などの乾燥、皺が多くなる、
痒み、面皰が中々治らないなどの現象に繋がります。
皮毛の老化への治療方法では、特に「肺は皮毛に合す」のことを忘れないでほしいです。
肺の働きを順調にさせるからこそ
皮膚と毛髪はたっぷりと栄養(衛気と津液)が得られて、健康になります。