先日より、心脈痺阻証を紹介していますが
心脈痺阻証は、様々な発病要因によって心の脈絡が塞がり
通じない状態が現れた証候を指し、「通じない」ものによって
それぞれ、診断が異なります。
また発病原因は、主に高齢や慢性疾患などによる正虚です。
今日は、痰が心脈を塞ぐ「痰阻心脈証」を紹介します。
痰阻心脈証は痰が心脈を塞ぐ病証です。
症状の特徴としては、概ね肥満で痰が多く、体が重くて怠い
胸悶痛(胸が塞がれたような痛み)が特に強く、白膩苔、沈滑脈がみられます。
痰湿という邪気が、血脈に入り瘀血を引き起こします。
治療方法として活血だけでは、治療効果はそれほど期待できません。
むしろ、症状の悪化が危ぶまれます。
痰湿の邪気は、梅雨時に多くなりがちです。
常日頃から味の濃い食事、甘味を好む方、過食過飲の傾向のある方は要注意です。
痰湿を取るために、二陳湯を中心にして治療を行うべきです。
中医学とは