月経量が過度に増加することを月経過多といい
主な原因には、体に余分な熱が生産されることで生じる血熱
気が不足して固摂作用が低下し、血がとまらなくなる気虚
血が順調に流れずに生じる瘀血があることを前回のブログで紹介しました。
婦人科疾患は生活環境の変化や産後によっても影響を受けやすく
とてもデリケートです。
健康のバロメーターにもなる月経ですので、
それぞれの症状の特徴と漢方薬について紹介します。
中医婦科で繁用される薬は日本では扱われていないので
代用薬としてご案内します。
<血熱>
血熱で共通する主な症状は、
経血量が多い、経血の色は鮮紅か深紅、質が粘稠或いは小さい血塊が
混ざる、また経血に穢臭を伴う。
その他、イライラする口渇、下腹部が痛み触られたくない、尿が黄色、
便秘がある場合は、杞菊地黄丸に黄連解毒湯を
または、四物湯に黄連解毒湯を加える。
<気虚>
気虚の主な症状は、出血量が多い、経血の色が淡紅、質はサラサラしている
気短で会話を好まない、下腹部が下がるように感じる、体が怠い、
力が入らないなどの症状がみられる。
帰脾湯、補中益気湯、出血がひどい場合は田七など。
<瘀血>
瘀血でみられる主な症状は、出血量が多い、経血の色が紫暗(黒っぽい)
血塊がある、下腹部が痛み触れられたくない。
夕方になると熱感、手のほてりなどの場合は温経湯
血熱と瘀血の双方がある場合は、桃核承気湯
実際に用いる場合は、月経周期や舌診など、必ずその他に
確認すべき症状がありますので国際中医師にご相談をお願いします。