先日の漢方SP講座では、「気虚による出血」について紹介しましたが
そもそも「気虚」とはどんな状態を表しているのでしょうか。
気は肺脾腎の臓腑による働きと先天の精、後天の精、
自然界の清気によって作られますが、
これらが不足或いは機能の低下、そして長期間の病気や大病などによって
気が不足する「気虚」が生じます。
気虚になると血や津液など液体の様な物質が漏出するのを防ぐ「固摂作用」が低下し
各臓腑や器官などから出血が生じ、その他、神疲、倦怠、四肢無力、眩暈、自汗
感冒にかかりやすいなど様々な臨床症状が見られます。
気虚による出血の治療を考える場合、気の生成、気の働き、気の働きに
異常が生じた場合など、これらを正しく理解していることで効果のある方剤の選択に繋がります。
出血の病証に治療する際、ただ止血剤を考えるのではなく
気虚による出血であれば補気を主にした方剤が必要です。
中医基礎理論で正常な生理状態と病理状態を学び
中医診断学では病気の本質と判断力を
中薬学では治療に必要な薬とその性質を
方剤学では、適切な薬味の配合について
そして中医内科学では上記の科目を土台に弁証論治行います。
どの科目の学習も不要なものはありません。
全ての学習科目が必要になります。