日本で国際中医師の試験が実施されてから、既に30年近くになりました。
自称「漢方の専門家」ではなく中医学を土台から学び
国際中医師の合格を目標にすることで
中医学への理解が深まったことはとても素晴らしいことだと思います。
中医学の理解が深まることで漢方薬を正しく選択し
治療に結び付けることができるようになりました。
国際中医師の仕事を
一言でいえば、国際中医師は中医学の専門家として
弁証論治を行うことで、適切な病気の治療や健康維持ができます。
漢方薬を選ぶまでには、発病の原因、病気の発展過程などを基に
中医治療方法の診断が不可欠で、これらの一連のプロセスを
弁証論治といいます。
弁証論治は複雑な臨床症状に対応して、病気の原因
性質、部位を見出してから、適切な治療を行うことです。
現代のような検査方法が確立されていない時代に
病気の原因を外因、内因、不外内因があると考え
現在も主に外因、内因による原因を理解することが重要です。
外因は、「風寒暑湿熱燥」という外部環境に由来する邪気と
流行性のある疫邪(コロナ、結核菌など)で、
かぜ、リューマチ、喘促、咳、動悸、浮腫、腹痛、湿疹などの発病原因になります。
内因は、「喜怒悲思憂驚恐」の七情(感情)の過剰を指し
気血津液や臓腑の機能を失調させ、リューマチ、喘促
咳、動悸、浮腫、腹痛、湿疹などの原因でもあります。
すなわち、病因の立場から見ると、同じ病気であっても
外因と内因の違いがあります。
さらに重要なのは病気の性質と部位を把握する必要があります。
不外内因には、飲食の不摂生、外傷、過労などが含まれます。
病気の性質は、寒、熱、虚、実が含まれます。
病気の部位は、表、裏が含まれます。
表の病気は浅い部分(肌表の病気)の病気です。
裏の病気は五臓六腑、気血津液などの病気です。
弁証のレベルを高めるために、まず土台となる
中医基礎理論から勉強する必要があります。
論治は弁証の結果に基づいて、適切な治療を行うために
中医基礎理論の治療原則の部分、中薬学、方剤学を
勉強する必要があります。
したがって、国際中医師の仕事の基本は弁証の
レベルを高めながら、
治療の原則と治療方法を深く理解しながら適切な治療を行うことです。