口渇の状態についての問題です。
中医アカデミーのシステムには国際中医師試験の過去問題を
すべて登録してあるので
勉強中に中医学を学びながら、国際中医師試験の準備に繋がります。
今回は口渇に関する問題を紹介します。
問題の内容:
寒証で多くみられるのはどれか?
A.渇喜冷飲
B.渇喜熱飲
C.口渇なし
D.渇不欲飲
E.口乾し水でうがいしたいが飲みたくない
解釈内容:
選択肢Aの「渇喜冷飲」は熱証に見られる症状です。
選択肢Bの「渇喜熱飲」は陽虚、痰飲内停に見られる症状です。
選択肢Cの「口渇なし」は寒証に見られる症状です。
選択肢Dの「渇不欲飲」は湿熱、痰飲内停などに見られる症状です。
選択肢Eの「口乾し水でうがいしたいが飲みたくない」は瘀血に見られる症状です。
従って、選択肢Cの「口渇なし」を選びます。
注意点:
寒証とは、陰邪が体内で陽より盛んになっている証候を指し
臨床では、以下のような症状が見られるます。
1.全身の状態について、悪寒喜暖、肢冷踡臥(四肢が冷たく感じられる状態で寝転がること)、
口淡で喉は渇かないです。
2.望診の特徴について顔色が晄白、舌色が淡白、舌苔が白で潤滑です。
3.排泄物の特徴について、痰と涎と鼻水が水っぽい、小便清長、大便稀溏です。
4.脈診の特徴について、脈遅か脈緊などです。
この問題のトライで得るものが何かについて
1、五つの口渇の特徴からその病理要点を掴むことになるトレーニングです。
臨床では、口渇がない場合、口渇がある場合にその問診要点を学ぶことになるのです。
2、寒証には、口渇が見られないが、伴う症状という情報を見ることで、
寒証の診断要点を勉強することができます。
3、口渇がある場合、実熱だけではなく、湿熱、痰飲、瘀血などがあることを
理解することができるので纏められた知識を吸収することができます。
一つの問題をトライして、関連する多くの知識を勉強することができ、
勉強の効率を上げることもできます。
従って、中医学アカデミーは、この形式での勉強を
重要視しております。