便秘でお悩みの方便秘をひき起こす原因は様々あります。
今日は、肺気虚と便秘の関係を紹介します。
肺気虚は肺気が不足した病理状態です。
臨床では、いつも疲労感があり疲れやすい、カゼをひきやすい、声が小さく弱弱しい
寒さに弱い、汗がかいやすいなどの症状がみられます。
これらの症状が長期間、続くと徐々に排便にトラブルが見られるようになります。
何故ならば、肺と大腸は表裏の関係にあり、相互に及ぶ影響は密接です。
この密接な関係は肺の粛降(しゅくこう)作用と大腸の伝導でにあります。
粛降作用の働きには多くありますが、大腸との直接な関係は
肺が大腸の蠕動を応援し、大腸へ津液を送ります。
肺気虚よって生じた便秘の場合には、センナや調胃承気湯、麻子仁丸の選択は適切ではありません。
効果が得られないばかりか、逆に肺気虚の状態を悪化させてしまいます。
こういった臓と腑の関係に関する理論は中医基礎理論で学習します。
中医学の理論土台は中医基礎理論です。
この例からみると、中医基礎理論の勉強が、直接弁証の力のアップにつながり
中医学の教育は土台から学ぶことを重要視すべきと考えています。