中医学で用いる「神」は、神様という意味ではありません。
神は人体において、二つの意味があります。
一つは体の外部に表れた生命活動を指します。
体の外部に表れた生命活動は生理的な現象
例えば、目つき、動き、顔色の状態、食べる行動などを含みます。
もう一つは、人間が外の世界の変化を感じる力と思惟活動です。
思惟活動は意識、志、思慮、知恵などを含む働きです。
神という用語は、生理機能、病理状態、症状、診断学
病気の状態、治療方法などで頻繁に使われています。
生理機能では、元神の府、心主神明などがあり
症状では少神、神昏、神志不寧などがあります。
また病理では、神不守舎、心神散乱、心神内伏などや
診断学では、有神、仮神、脈の神気などがあり
更に治療では、安神、清心、養心などがあります。
其々の用語に深い意味が含まれて、深く理解することで
中医学の勉強がスムーズにできるようになると考えています。