胃陰不足の意味(4)

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今日は「胃陰不足」について少しご紹介します。

胃陰不足は、胃の陰液の枯竭によって胃の和降機能が失調して生じた証候を指し、
胃陰虚、胃陰虚証ともいいます。


胃陰不足は胃脘痛、痞満、嘔吐、呃逆などの病証によく見られ、

胃陰不足の原因は、熱病後期で邪熱が久しく停留して陰液を灼傷する、
久病で陰液を消耗するなどがあげられます。

胃陰が不足すると口が爛(ただ)れる、口舌乾燥、小便短少、大便乾燥、
舌質光紅で乾、鏡面舌、脈細数などがみられ、
胃陰不足によって飲食の受納、水穀の腐熟と胃気和降の減退の病理を引き起こします。

飲食の受納と水穀の腐熟の功能が失調すれば、食欲不振、食後に脘腹の脹満などがみられます。


胃失和降の場合、頻繁に悪心、乾嘔、などが現れます。

臨床では、胃脘の灼痛と胸焼け(嘈雑)、お腹が空きやすいがそれほど食べられない
或いは空腹感があるが食欲がない、唇口乾燥・大便が硬く便秘する、
呃逆、嘔吐、舌紅(舌の中心部が顕著)乾く、少苔、脈細数などを呈します。

このように一つの用語を深く理解することで、多くの症状、
その病理の要点を掴むことに繋がり、弁証論治の力を高めることになると期待できます。